高齢者の事故が多い年末年始。そして、実家に帰省する時にチェックしたいこと
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年末年始は寒さに加え、帰省や会食、大掃除など普段と異なる行動が増える時期です。高齢者にとっては加齢に伴う機能の低下や持病の影響で、思わぬ事故が起こりやすくなります。特に親と離れて暮らしている場合、帰省時に安全対策を見直し、健康状態を確認することが重要です。 ここでは、年末年始に高齢者に起こりやすい事故とその対策、帰省時にチェックすべきポイントを紹介します。
年末年始に高齢者が遭いやすい3つの事故
毎年12月、消費者庁は「高齢者の事故防止」に関する注意喚起を行っています。その中でも特に繰り返し警告されるのが、転倒・転落、窒息、溺水 の3つです。
転倒・転落
大掃除や来客準備など、普段と異なる動きをすることで転倒リスクが高まります。高齢になるとバランスを崩しやすく、わずかな段差でも転倒の危険があります。
対策
- 掃除や片付けは家事代行サービスを活用する
- 高所の作業は家族と協力して行う
室内のコード類を整理し、つまずきやすい場所をなくす
窒息
餅による窒息事故は年末年始に急増し、特に1月に発生するケースが多いことが報告されています。加齢により噛む力や飲み込む力が低下するため、注意が必要です。
対策
- 餅は小さくカットし、よく噛んで食べる
- 食前に水やお茶で喉を潤す
- 高齢者が餅を食べる際は、そばで見守る
万が一、餅を喉に詰まらせた場合は、背部叩打法(背中を叩く方法) や 腹部突き上げ法(ハイムリック法)で除去を試みます。声を出せない場合や意識がない場合は、すぐに119番通報しましょう。
帰省時に確認したい親の変化
久しぶりに実家に帰る際は、親の生活環境や健康状態に変化がないかを確認しましょう。特に以下のような変化が見られる場合、生活の質が低下している可能性があります。
生活環境の変化
- 部屋が以前より片付いていない
- 冷蔵庫に賞味期限切れの食材が増えている
- トイレやお風呂の掃除が行き届いていない
行動の変化
- 趣味や外出の頻度が減った
- 人付き合いを避けるようになった
- 料理をしなくなり、同じものばかり食べている
また、ペットの体重が急に増えたり減ったりしている場合、エサの量がうまく調節できていないなど、認知機能の低下が影響している可能性もあります。親のプライドを尊重しつつ、「最近どう?」とさりげなく声をかけ、生活の様子を聞き出すことが大切です。
住み替えという選択肢も視野に
生活面で不安がありそうな時、特に家族が遠くに住んでいてすぐに駆けつけられない場合などは、住み替えを検討するのも一つの方法です。 最近では、見守り機能付きの高齢者向け住宅や介護サービス付きの施設など、さまざまな選択肢があります。
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チェック
高齢者専用の住宅・施設を検討する際には、費用以外にも知っておいた方が良いさまざまなポイントがあります。より詳しい情報と記事の続きはこちらをご覧ください。